廃プラを含む有機系廃棄物の油化プラント
プラスチックなどのハイテクポリマーは、現代産業においては必須要素で消費財の大部分を占めています。しかし、困ったことに、その寿命は年々着実に短くなっているものの、左程の量がリサイクルされている訳ではありません。つまり、世界中で増加するプラスチック廃棄物の量は、環境への大きな挑戦であり、廃プラスチックの量を減らすことは、プラスチックの利便性を甘受している閉ざされたループ経済の中では大きな負の側面を持っています。
その為、廃プラスチックを静脈物流の中で可能な限り回収し、リサイクルのループに戻すためには革新的な技術が必要となります。 我々は、混合されたプラスチック成分を、液体という汎用的に使用可能な炭化水素混合物に変換する工業用プロセスを開発しました。 CTCプロセス(Catalytic Tribochemical Conversion = 触媒を使用した摩擦化学変換)を通じて生産される製品は、世界中の幅広い応用範囲で重要な役割を果たす様になるでしょう。
CTCプロセスは、様々な排出原材料(例えば、農業廃棄物、バイオマスまたは混合プラスチック廃棄物)に適用できることを特徴とする一段階触媒液化プロセスです。炭化水素を分解するための3つの作用メカニズム(熱、触媒、そして物理的な力)の組み合わせは、CTCを独特かつ効率的な加工処理法に導きます。生成された再精製油は、エネルギー使用目的のためだけでなく、化学/石油化学産業における副原料としても使用することができます。後者は、未開拓分野への応用を飛躍的に大きくすることでしょう。閉ざされたループ経済に沿ったマテリアルリサイクルは、CTCプロセスを使用することにより現実に可能なものとなります。
弊社は、パートナーと協力して、CTCプロセスを使用する為に世界最大のパイロットプラントを製造しました。この設計は、プロセス工学プラントの国際規格に準拠しており、ドイツでのプロセスのテスト及び更なる開発に向けて使用されています。パイロットプラントの形態の国際的検証スキームCTCであるDIESELWESTによると、9つの内の技術的準備レベル(TRL)の6/7が既に利用可能と認識されています。これは、廃プラスチック処理分野において、世界で最も先進的で最先端のアプリケーションの1つであることを意味しています。
弊社は、CARBOILIQブランドでプラスチックベースの入力材料を変換する開発および事業に従事しています。同名のLLCは、科学と産業の国際パートナーネットワークです。パイロットプラントは、ご希望があれば投入廃プラのオイルへの変換割合を確認するなどの、デモ用としても利用できます。